この記事の内容
- パティシエを目指しているけど具体的にどんな職種があるのか?
- 職種の違いと特徴
- 修行重視かプライベート重視についても記載
- パティシエとして違う職場に転職しようか迷っている人におすすめ
パティシエを目指したいんだけど、具体的にどんな職場があるの?
全部知ったうえでしっかり検討したいな・・・
そんな方に向けて、7種類のパティシエの働き方を紹介していますよ!
ぜひ就職・転職活動の参考にしてみてください♪
今回は、パティシエの店や企業形態による職種の違いと特徴について簡単に紹介していきたいと思います!
今、進学で製菓の専門学校に行こうと思っている人や、既に専門学校に入って日々授業に取り組んでいる人たちのほんの少しの道しるべになってくれたら幸いです。
パティシエになる!
と簡単にいったものの、どこで働くの?と言った疑問に対して大半の人は
ケーキ屋で働く
と答えると思います。 僕も高校生のときはそう思っていました。
確かに一昔前まではそういった働き方が普通だったのですが、令和となった今パティシエの職種も少しずつ多様化し、派生しているのです。
それらの職種の違いと特徴を少しでも早く理解し、自分にあった進路を考えておくと就活の際、大きな武器になるはずです!
パティシエの職種の違いとその特徴 【7選】
個人店(パティスリー)
メリット
- 製菓製造のほぼ全ての工程に関わることができる
- なので技術の習得スピードが他の業種より圧倒的にはやい
- 店によっては接客もやるところがあるので、幅広いスキルが身につく
- 材料発注やコスト管理などを任される店もあるので、経営のノウハウを学べる
- 有名なシェフのもとで働けるチャンスがある
- お客さんとの距離が近い
- 基本人員が少ないので比較的早めに、新商品開発を任せられる場合が多い
デメリット
- 他の業種よりも、長時間労働
- 給料も少なく、ボーナスも出ない店が多い
- 休みが少ない(店によっては月4~6日)
- 残業代が出ないケースもある(店によります)
- 福利厚生がしっかりしておらず、離職率が高い
- それ故につねに人手不足で1人あたりの業務量がとてつもなく多い
ホテル
メリット
- 福利厚生が整っている
- 残業時間に厳しく、繁忙期を除けば定時で帰れる場合が多い
- 規模が大きいので多くの分野の人達と関わることができる
- コンテスト・コンクールの出場に積極的で実績をつけやすい
- 労働時間がきちんと定められているので、自分の時間を多く取れる
- 宴会・フレンチレストラン・ビュッフェ・婚礼など個人店では経験できないことに関われる
デメリット
- 作業工程別にセクションが分かれているので、技術の習得に時間がかかる
- ホテルによってはいきなり調理のセクションに移動になるときもある
- 他部署にヘルプに行かされる場合がある。
- 業務の規模が大きすぎて、自分がしている仕事がなんのケーキに使われているのかを理解するのに時間がかかる
- パイピングやナッペを練習しようとしても、業務時間外にすることは禁じられているのでなかなか練習できない
- お客さんとの距離が遠い
レストラン
メリット
- お客さんとの距離が近く、「おいしかった」と言われることが多い
- 他の業態では関わらないアシェットデセール(皿盛りデザート)を作れる
- コックと隣りあわせで仕事をしていくので、料理の知識もデザートに活かせる
- ほとんどの店ではパティシエは1人~3人と少ないので、自分の個性を出しやすく、意見も通りやすい
- パイピングなどもほぼ毎日依頼されるので、上達スピードが速い
- ランチタイム・ディナータイムが常にあわただしいので、そういった状況に順応できる
デメリット
- デザートだけではなく、料理のことも勉強しなくてはならない
- コックのほうが多いので、パティシエの肩身が狭い
- 基本的に厨房の室温が高いので、デザートの仕込みができない。できたとしても作業効率が普通の厨房に比べて極端に悪くなる
- なので他の人より早く来たり、遅くまで残って仕込みをしなければならない場合が多い
フリーランス
昔はあまり組織に所属していない特徴的なフリーのパティシエをしている人はほとんどいませんでした。
しかし現在はいろんな職種の派生形が誕生しており、パティシエも例外ではなく店で働かない人たちが多くいます。
その例として
- お菓子教室
- 専門学校・セミナーの講師
- パティシエ系Youtuber
- SNSを利用した臨時業務(メニュー考案・お菓子便など)
などが挙げられます。
パティシエYoutuberでは「ネコノメカフェ」「パティシエ有賀のyoutube製菓学校」「les sens ciel」などが有名ですね!
メリット
- 過酷な長時間労働・パワハラに会うことがない
- 自分ががんばった分だけ成果が得られる
- 年収に限界がない
- 少なくとも個人店よりは高い給料を得られる
- 自分にあった働き方ができる
デメリット
- 自己管理がきっちりできないと稼げない
- 収入が不安定
- 厚生年金や税金などを自分で管理しなくてはいけない
- ある程度の実績と実力がなければ仕事を取れない
フリーランスになるにはまず【人脈】がなければ話になりません。
最近ではSNS(主にTwitter)での人脈作りが主流になりつつあるので、フリーを目指したい人はまず個人店や会社に所属して、技術と知識を養いつつ自分のフォロワーを増やしていくのがいいでしょう。
結婚式場
結婚式場では
- 婚礼パーティに提供するデザート
- ブュッフェ形式のデザート
- ウェディングケーキ
などの製造が主な業務となります。
これらの点に関しては前回の記事の「ホテル」の仕事内容とかぶっていますねw
メリット
- パティスリーでは経験できない仕事に多く触れることができる
- 飴・マジパン・チョコ細工の技術を存分に生かせる
- コンテストへの出場も積極的な職場が多い
- 大量の料理を大人数でこなしていくので、人との連携力を養える
デメリット
- 土日祝日はほぼ休めない・休みづらい
- 大人数の仕事であるがゆえに、新人は雑務が多め
- 定期的にセクションが変わっていくので、たいして上達しないまま異動になるケースが多い
- 求人票の給料が良くても良く見たら『みなし残業代を含む』と記載されている場合が多い
結婚式場では細工系の技術を活かすことができ、練習ができる環境が整っている職場が多いのでそういった技術上達を目指している人が向いているでしょう。
工場
工場の特徴はホテル・結婚式場とは比べ物にならない大量のスイーツをひたすら生産していくことになります。
ホテルや結婚式場でもジャンルごとにセクションが分けられていましたが、工場ではさらに細分化され、生地ごと・クリームごとに部門が存在するそうです。
メリット
- 福利厚生が手厚く保障されている
- ボーナスが多い
- 勤務時間が短い
- 給料が高い
- 休みが多い
- 大人数を管理する立場になると時間や仕事を【マネジメントする力】が身につく
デメリット
- 技術が身につくのが他業種と比較して遅い
- 新人だと単純作業ばかりでやりがいがない
- 工場が郊外にある場合が多く、通勤に時間がかかる
紹介したとおり、工場は我々パティシエからしたらとにかく【超ホワイト企業】なイメージがあるのが特徴です。
『休み・給料・ボーナス・定時』などなど・・・正直うまみしかないですよね!笑
しかしパティシエとして、職人として働くからには技術が身に付きづらいというのは悩ましいところです。
大手企業
ここで言う大手企業というのは例えば
- セブンイレブンの商品開発部
- イオングループの商品開発部
- ブルボン・ロッテなどの製菓企業の商品開発部
などを指します。
しかし求人の数はとても少なく、企業側は商品開発のノウハウをすでに身に着けた実力のある人材を求めているので採用を勝ち取るのは難しいです。
メリット
- パティシエの業務体系の中ではダントツで給料がいい
- ボーナスも多い
- 休みも多い
- 残業ほぼなし
- 自分が考えたスイーツが全国の店舗で販売される喜び
- ひたすら商品開発に携われるので、食材や味覚に関する知識が爆伸びする
デメリット
- デスクワークもある(原価計算・データ入力・レシピ作りなど)
- 採用数が少なく、求められるスキルも高いのでそもそも働くことが狭き門
- 商品開発ばかりなので、常にアイデアをインプットし続ける努力が必要
働き方改革が世の中に浸透していく中、飲食業界はあいも変わらずブラックな職場環境なので
『絶対にホワイト企業で働いてやる!』
というような執念をお持ちの方はぜひ応募を探してみることをおすすめします。
>>>《大手メーカーに就職したパティシエさんの例》
まとめ
・・・いかがでしたか?
今回は【パティシエの職種の違いとその特徴】についてまとめてみました。
これでパティシエをしよう!
と考えている方の就活・転職活動の手助けになれれば、僕もうれしいです^^
働きながら効率よく転職をしようと考えている方は
”転職エージェント”でプロと相談しながら進めてもらうのがおすすめです。
≪パティシエにおすすめする【転職方法3選】にも普段の仕事で時間がない人でもできる転職方法をまとめております。